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【犬が耳を痒がる】原因5つとおうちケア|受診の目安も獣医師が解説

「最近、愛犬が耳をガシガシ掻いている…」

「頭をブルブル振る回数が増えた気がする」

そんな変化に気づくと、不安になりますよね。

犬の“耳の痒み”は、実はとてもよくある相談のひとつです。

ただ、よくある症状だからこそ、放置して悪化してしまうケースも少なくありません。

耳の痒みの裏には、外耳炎、アレルギー、耳ダニ、湿気、異物など「原因」があります。

特に垂れ耳の犬種、耳毛が多い犬、アレルギー体質の犬は、耳トラブルが起こりやすいです。

この記事では、原因の見分け方・家庭でできるケア・受診の目安を、獣医師の視点で分かりやすくまとめます。

先に結論

犬が少し耳を掻く程度で、元気や食欲も普段通り。

耳の中もきれいで、においもない。

この場合は、まずは環境を整えながら様子を見ることもできます。

ただし、耳トラブルは進行しやすいのが特徴です。

次のような変化があるときは、早めに病院へ相談してください。

✅ 耳が赤い、腫れている

✅ 強いにおいがする

✅ 黒い耳垢、ベタベタした耳垢が増えた

✅ 触ると痛がる、嫌がる

✅ しつこく気にする

✅ 掻き壊して出血している

耳は「放置すると治りにくくなる」場所です。

早めに原因を見つけるほど、治療も短く済みます。

犬が耳を痒がるのはなぜ?まず知っておきたいこと

犬が耳を掻くのは珍しくありません。

でも、ほとんどの場合「癖」ではなく、耳の中に違和感があるサインです。

犬の耳は外耳道がL字型で、湿気がこもりやすい構造をしています。

そのため、細菌やカビ(マラセチア)が増えやすく、炎症が起こりやすいのです。

特に、次のような犬は耳トラブルが増えます。

✅ 垂れ耳の犬

✅ 耳毛が多い犬

✅ アレルギー体質の犬

✅ 暑い時期、湿気の多い季節

大切なのは、「どこまでが様子見で、どこからが受診なのか」を知っておくことです。

犬が耳を痒がる主な原因(5つ)

耳の痒みにはいくつか原因があります。

ここでは、飼い主さんが特に知っておきたい5つをまとめました。

① 外耳炎(最も多いトラブル)

耳の痒みでいちばん多いのが外耳炎です。

外耳道の皮膚に炎症が起き、次のような症状が出ます。

✅ 赤み

✅ におい

✅ 耳垢の増加

✅ 痒み

原因としては、細菌、カビ(マラセチア)、湿気、アレルギーなどが関係します。

軽い時は「痒いだけ」でも、悪化すると痛みが強くなり、触られるのを嫌がるようになります。

放置すると慢性化して、「治りにくい耳」になってしまうこともあります。

② アレルギー(アトピー・食物アレルギー)

耳の痒みを繰り返す犬で多いのがアレルギーです。

✅ 季節の変わり目で悪化する

✅ 食事を変えたら痒みが増えた

✅ 体をなめる、足先を噛む

こうした症状がある犬は、耳の中も炎症が起こりやすい傾向があります。

耳だけではなく、皮膚全体のトラブルとセットで考えることが多いです。

③ 耳ダニ(ミミヒゼンダニ)

耳ダニは強い痒みが特徴です。

次のようなサインがあると疑います。

✅ 黒いサラサラした耳垢(コーヒーかす状)

✅ とにかく痒みが強い

✅ 子犬、多頭飼いで起こりやすい

他の犬や猫にうつることがあるので、早めの治療が必要です。

④ 耳の汚れ・湿気・環境要因

梅雨〜夏の湿気、シャンプー後に耳へ水が入る、蒸れやすい環境。

これらは外耳炎の引き金になります。

また意外と多いのが「耳掃除のしすぎ」です。

こすりすぎると皮膚が傷つき、逆に炎症が起こります。

「掃除しすぎず、放置しすぎない」

このバランスが大切です。

⑤ 異物(草の種・ほこり)

散歩中に草の種が耳に入ることがあります。

✅ 急に激しく頭を振る

✅ 片耳だけを気にする

✅ 痒がるというより「違和感が強い」

こんな時は異物の可能性があります。

奥に入ると痛みが強くなるため、早めに病院で確認するのが安心です。

こんな症状は注意|早めの対応が必要なサイン

耳のトラブルは進行しやすいです。

悪化すると痛みが出たり、中耳・内耳へ広がることもあります。

次のような変化があれば、受診をおすすめします。

注意すべき耳の変化

✅ 耳をしつこく掻き続けている

✅ 頭をブルブル振る回数が多い

✅ 耳のにおいが強い・すっぱい匂いがする

✅ 耳が赤く腫れている

✅ ベタベタ、黒い耳垢が大量にある

✅ 触るだけで痛がる・嫌がる

✅ 出血や湿った耳垢が見られる

✅ しつこく気にしている

特に「痛み」は重要なサインです。

触ろうとした瞬間に避けたり、キャンと鳴く場合は、炎症が進んでいる可能性があります。

自宅でできる耳のケア

耳が痒そうだと、すぐに耳掃除をしたくなりますよね。

でも耳のトラブルは、やり方次第で良くも悪くもなります。

大切なのは、順番です。

①まず観察して状態を把握する。

②悪化させないケアをする。

③再発しにくい環境を整える。

この流れで考えると、迷いが減ります。

ここでは初心者の飼い主さんでもできる、やさしい耳ケアをまとめます。

① まずは“観察”が第一歩(掃除より先にチェック)

耳のケアは、いきなり掃除から始めないのがコツです。

まずは「見る・嗅ぐ・触る」で確認します。

観察ポイントは次のとおりです。

✅ 耳の内側が赤いか

✅ 耳垢の色(黄色/茶色/黒など)

✅ 湿っているか、乾いているか

✅ においはどうか(すっぱい、強いなど)

✅ 触ろうとしたとき、嫌がらないか

普段の耳の状態を知っておくと、異変に早く気づけます。

② 耳を“乾かす”工夫(湿気対策は最優先)

外耳炎の多くは、湿気で悪化します。

特に垂れ耳の犬は蒸れやすいので注意が必要です。

耳を乾燥させるポイントはこちらです。

✅ シャンプー後は、耳の入口をやさしく乾かす

✅ 散歩後に、耳の入口に軽く風を通す

✅ 梅雨や夏は、室内の除湿を意識する

✅ 蒸れやすい犬は、こまめに耳の状態をチェックする

ドライヤーの熱風を耳の中へ当てるのは避けてください。

入口をやさしく乾かす程度で十分です。

③ 家庭での耳掃除は「入口だけ」(やりすぎない)

家庭でできる耳掃除は、基本的に「入口だけ」です。

奥まで綿棒を入れる必要はありません。

むしろ危険です。

耳掃除のやり方

✅ 犬用イヤークリーナーをガーゼに少量つける

✅ 耳の“見える範囲”だけを軽く拭く

✅ ゴシゴシせず、なでるように

✅ 週1回を目安に、やりすぎない

やってはいけない耳掃除

✅ 綿棒を奥に入れる

✅ アルコールで拭く

✅ 強くこする

✅ 毎日掃除する

掃除のしすぎは、炎症を悪化させることがあります。

④ 再発を減らす「日常の習慣」

耳トラブルは、一度落ち着いても再発しやすいです。

だからこそ、日常の習慣が大切です。

再発予防のコツ

✅ 数日に1回、耳の色・におい・汚れをチェックする

✅ 湿気の季節は、除湿や換気を意識する

✅ 耳が蒸れやすい犬は、散歩後に軽く風を通す

✅ 生活リズムを整えて、ストレスを減らす

「いつもの耳」を知っていると、再発にも早く気づけます。

⑤ アレルギー体質の犬は「耳+皮膚」をセットで考える

耳の痒みを繰り返す犬では、アレルギーが関係していることも多いです。

この場合、耳だけを掃除しても改善しにくいことがあります。

食事と生活でできること

✅ アレルギーを考慮した食事へ見直す

✅ おやつの成分を見直す

✅ 脂質の多い食べ物を控える

✅ 季節で悪化するなら室内環境(湿度・ホコリ)を整える

✅ 足先をよく舐める犬は、耳も悪化しやすいので注意する

アレルギーは「完全に治す」より、うまくコントロールする考え方が大切です。

まとめ

犬の耳のかゆみは“体からのSOS”

犬が耳を痒がるのはよくある症状です。

でも、その裏には必ず原因があります。

✅ 耳のかゆみは「癖」よりも、耳の中の違和感サインのことが多い

✅ 原因は、外耳炎・アレルギー・耳ダニ・湿気/環境・異物などが代表的

✅ 早めに気づくほど治療は短く済みやすく、慢性化を防ぎやすい

✅ 赤み・強いにおい・耳垢増加・痛み・出血・片耳だけの強い症状は受診の目安

✅ 子犬/シニア/垂れ耳/耳毛が多い/アレルギー体質の子は、悪化しやすいので早め行動が安心

✅ 迷ったら「受診して原因を確認」が、結果的に愛犬の負担を減らしやすい

まずは落ち着いて耳を観察し、におい・赤み・耳垢の変化があれば、早めに動物病院へ相談してくださいね。

よくある質問(FAQ)

Q1. 耳を少し掻く程度なら、様子見で大丈夫ですか?

元気・食欲が普段通りで、耳の赤みやにおい、耳垢の増加がない場合は、まず様子見でも大丈夫なことがあります。

ただし、掻く回数が増える、頭を振る、耳が赤いなど変化があれば早めに受診しましょう。

Q2. 耳掃除は毎日した方がいいですか?

基本的には毎日はおすすめしません。

掃除のしすぎで皮膚が傷つき、炎症を悪化させることがあります。

家庭では「入り口だけ」を週1回程度、やさしくが目安です。

ベタベタした耳垢や強いにおいがある場合は、掃除より受診が優先です。

Q3. 片耳だけをしつこく気にします。何が考えられますか?

片耳だけの症状は、外耳炎の左右差、耳ダニ、異物(草の種など)が原因になることがあります。

急に激しく頭を振る、触ると痛がる場合は異物の可能性もあるので、早めの受診をおすすめします。